フォルクスワーゲン社の排ガス規制で不正、地元ドイツや日本への影響は?

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フォルクスワーゲンがアメリカで不正に排ガス規制をクリアしていた問題で、お膝元のヨーロッパでも同様の不正が行なわれていたとの報道がありました。

最新のディーゼンルエンジンでは不正を行なっていないと声明を発表したフォルクスワーゲンですが、経済界では「ギリシャ危機以上の脅威」とする見方も広がっていて、今後の動向から目が離せない状況となっています。

広がるディーゼルエンジン不信

不正が発覚したアメリカでは、フォルクスワーゲン社に留まらず、全てのディーゼルエンジン車に対して、再検査をすることを検討しているそうです。

これを受けて日本の自動車メーカーでも不安が広がっており、「同一視してほしくない」との声もあるようです。

近年、クリーンディーゼルの開発に成功し、徐々に売上を伸ばしてきた分野でしたので、今回のフォルクスワーゲン社が与えた影響は大きく、今のところ、どのように消費者へ作用していくのか誰も予想ができない状態です。

地元ドイツに広がる経済不安

フォルクスワーゲン社はドイツでも最大手の自動車メーカーで雇用者数も国内で最大とされています。

関連企業を含めると、さらに多くの雇用者がいます。

現在、アメリカ当局はフォルクスワーゲン社に対して多額の制裁金を課すことを決定しています。

その金額は、フォルクスワーゲン社が保有している現金で間に合うそうですが、その損失を補填するためにリストラが決行されるのではないかと不安が広がっているようです。

もしその通りになったとしたら、かなりの規模のリストラになることが予想されます。

それに伴い、関連企業も相当なダメージを受けることになるでしょう。

ドイツはEU加盟国の中で最大の経済大国であり、EUの財源はドイツが支えていると言っても過言ではありません。

ギリシャ危機のときも、ギリシャ政府への資金提供はドイツが中心となって行なわれました。

ドイツ経済が揺らぐことはヨーロッパ経済全てに影響を与えることは間違いありません。

日本国内への影響

フォルクスワーゲン社の日本法人は、新たにディーゼルエンジン車を日本市場へ投入する計画があったそうですが、それを白紙に戻したそうです。

また、日本国内でディーゼルエンジン車を牽引してきたマツダは、今回のフォルクスワーゲン社の不正を受けて、全てのディーゼルエンジン車が環境に悪いというイメージを持たれることを懸念していました。

しかし、心配すべきは、ディーゼルエンジン車を製造しているメーカーへの信頼ではないでしょうか。

ドイツと言えば、日本においても技術の国として知られていることが多いですが、環境保護に熱心な国としてのイメージもあります。

そのため、ドイツ最大の自動車メーカーが引き起こした不正は、ディーゼルエンジン車を提供している会社は不正を行なっているというイメージを持たれる可能性のほうが大きいように思われます。

しかも今回の不正は、「ハード面」ではなく、審査を誤魔化すために「不法なソフトウェアを組み込んでいた」ことが判明しています。

技術をもって不正を行ない、環境にダメージを与える製品を提供したという事実は、海外メーカーだけでなく、日本のメーカーにも間違いなく悪いイメージが影響してくるでしょう。

日本のエコ技術は世界でもトップクラスを誇っています。

現在のところ、日本のメーカーが不正を行なって環境審査をクリアしたという事実はありませんが、今後、そのようなイメージを持たれてしまうおそれがあります。

日本の自動車メーカーにとって、どのようにクリーンなイメージを与えていくのかが、重要な課題と言えそうです。

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