『マイナンバー制度』ってどういう内容? 副業や収入がバレるって噂は本当? 分かりやすくまとめてみた

政治

ついに動き出した「マイナンバー制度」。

まだ検討中の事も多く、大々的な発表にはなっていないのですが、間違いなく制度の導入は行なわれます。

現在わかっていることをまとめてみました。

マイナンバー制度とは

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マイナンバー制度とは、個人個人に番号を振り、その番号で個人情報を管理する制度の事。

住民票がある国民に12桁の個別番号がつき、一生変わる事はありません。

番号はランダムで、家族といえども番号は全く別の構成になります。

これまで公的機関は各機関で個人に対し独自の番号を振ったり電話番号を登録するなどして、その機関だけで通用する管理をして来ました。

例をあげると、基礎年金番号、健康保険被保険者番号、パスポート番号、納税者番号、運転免許証番号などなど、すべて番号が違いますね。

ところが、2007年に年金記録問題が発覚します。

社会保険庁がコンピュータ入力した年金記録にミスや不備が多数ある事がわかったのです。

複数の年金番号を持っていた人の番号統合が出来ていなかったり、紙ベースからコンピュータに入力する際に入力ミスをしていたりした事が判明。

これが「宙に浮いた年金記録」です。

また、本人が支払ったはずの年金保険料の記録が、社会保険庁のデータとして残っていないケースが多数あることも発覚しました。

これが「消えた年金記録」です。

更には、一部の保険庁職員による年金記録改ざんも発覚してしまします。

事業所(企業)の滞納保険料を穴埋めするために、その事業所が支払うべき年金保険料を安く改ざんしていました。

この年金保険料は被保険者から集めたものですから、それを安く改ざんされると、各被保険者が将来もらう年金額が減ってしまうのです。

その他、個人情報の管理がずさんだった事も露呈。

年金、医療などの情報が機関ごとの独自個別番号で行っていたため、情報にずれが起きてしまっていたのです。

例えば、ある機関で住所が「1-1-1」と登録され、別の機関で「1丁目1番地1」と登録されていたら同一人物と見なされない、というような事です。

このような不正やミスを防ぐため、又たとえ結婚や転居などで住所や氏名が変わってもトラブルが起きないようにするために、との発想で導入されたのが、「マイナンバー制度」なのです。

この制度はアメリカ、イギリス、オランダ、ドイツ、韓国、中国、シンガポールなど多くの国で既に行われています。

マイナンバーの概要(個人)・メリットとデメリット

マイナンバーは個人と企業で分けて考える必要があります。

ここでは個人について説明します。

①マイナンバー制度のメリット(公式発表)

公平・公正な社会の実現

情報を一元的に管理し、記録のずれが起きないようにすることで、不正に所得や税金をごまかす事ができないようにする、という事です。

それにより、生活保護や年金の不正受給の防止になります。

また、事業所(企業)が厚生年金や健康保険を被保険者から徴収しておきながら、支払滞納する不正を防止できるのです。

国民の利便性の向上

各機関で情報が共有されていないためのデメリットは非常に大きいです。

例えば、社会保障関係の申請をするためには、市役所の「納税証明書」、税務署の「納税証明書」、企業からの「源泉徴収票」が必要です。

それぞれ書類を書いたり、手続きの場所が違ったりと非常に面倒です。

殆ど変わらない内容の書類なのに、いちいち住所・氏名・年齢…と書かなくてはいけないし、手数料はかかるし、交通費もかかります。

それが一元管理されれば、私たちも行政側も非常に手間が省ける事になります。

行政の効率化

一元管理されることによって、行政の大幅な経費削減が見込めます。

提出する書類が減るという事は紙代・印刷代・郵送代・人件費を減らせることになります。

②マイナンバー制度のデメリット

預金封鎖の危険性

2018年から、銀行口座を持つ人のナンバー登録が始まることが決定しました。

つまり、個人資産である預金情報まで政府の知るところとなります。

今後、政府が財政危機に陥った時に、預金額に応じて課税しそれを財政に充当する、という危険性がないとは言えません。

セキュリティ面の懸念

日本は情報管理が甘く、万が一マイナンバーの情報が漏えいした場合、個人情報が悪用される危険性があります。

マイナンバーの入手方法

平成27年10月に、各市町村からマイナンバーが記載された「通知カード」が自宅に書留で郵送されます。

この自宅とは、住民票に登録されている住所のことです。

10月5日頃から発送され、11月頭までには到着する予定です。

通知カードには個人番号(マイナンバー)、氏名、住所、生年月日、性別、カード発行日が印刷されています。

この通知カードは「個人番号カード」の入手に必要です。

個人番号カードはICチップがついており、通知カードと同じ内容プラス本人写真も貼られます。

この写真は、写真を郵送するか、WEB提出することで貼付されます。

個人番号カードは、通知カード到着後申請すると、平成28年1月以降に受け取れることになっています。

マイナンバー制度の実施は平成28年1月からです。

「個人情報カード」は何に使う?

現在のところ、年金手帳や健康保険証、身分証明書、印鑑登録証、図書館利用証として使えることになっています。

また、カードのICチップを利用して、e-Tax、e-Govなどの電子申告などが行なえます。

また、現在検討中ですが、クレジットカード機能を持たせたり、スマートフォンでも利用可能になる可能性があります。

マイナンバーは何に使う?

マイナンバーは以下の場合に必要となります。

①勤務先での各種手続き

  • 健康保険・厚生年金の加入手続き
  • 雇用保険の被保険者資格取得届の作成
  • 年末調整の手続き

②利金・配当金・保険金などの税務処理

証券会社や保険会社、金融機関にマイナンバーを提出する必要がある場合があります。

利金・配当金・保険金などを受け取った時、各企業が税務手続きを取るためです。

③年金関係の資格取得や給付

マイナンバーを提示することにより、これまで必要だった住民票・所得証明書などが不要になります。

④福祉関係

児童手当の現況届の際に、窓口で提示します。

⑤医療関係

医療保険の手続きなどにマイナンバーを提示すると、総合合算制度が受けられます。

これは、医療・介護・障害福祉・子育ての自己負担や利用料を自動的に世帯ごとに合算し、上限を超えるとそれ以降の負担がなくなる制度です。

⑥労働関係

雇用保険の資格取得や確認・給付や、ハローワークの手続きなどに利用します。

⑦税務署関係

確定申告書、法定調書、源泉徴収票などに記載します。

⑧災害補償

被災者生活再建支援金の支給や被災者台帳の作成に使用します。

⑨マイナポータル(情報提供等記録開示システム)

以下の状況などを専用ページで確認することができます。

  • 国民健康保険料の納付状況
  • 年金保険料の納付状況
  • 給与・報酬情報
  • 株式配当、保健満期返戻金、保険年金など
  • 納税情報
  • 自分の個人情報をいつ、誰が、なぜ提供したかの確認

マイナンバーで気をつける事は?

以下の2つを守ることで、トラブルのリスクを最大限減らすことができます。

①マイナンバーは他人に教えない

マイナンバーには多くの個人情報が入っています。

そのため、これらの情報が漏えいすると非常に悪用される可能性が高くなります。

税務署や市役所がマイナンバーを問うような連絡をすることは絶対ないので、万が一かかって来たらそれは詐欺です。

②紛失したらすぐに市町村に届け出る

個人番号を紛失した時は、すぐに市町村に連絡を取り、再交付の申請をして下さい。

噂で戦々恐々となっている人へ

現在、ネットではいくつかの噂が広がっています。

①マイナポータルから、隠していた収入がバレる

給与・報酬情報が見られることで、万が一家族にマイナンバーを知られた場合、手渡しでもらっていた報酬などがバレる可能性がある、という噂です。

これに関しては、マイナンバーとパスワードを絶対に漏らさなければ問題はありません。

パスワードをこれまで使用したことのないものにすれば良いのです。

②副業がバレる?

住民税の額から怪しまれ、バレるという噂です。

これは、副業が給与所得扱いになっている場合、残念ながらバレる可能性があります。

給与所得の場合、税金を天引きするという形で会社が税金を払ってくれています。

これを「特別徴収」と言います。

副業も給与所得扱いになっている場合、その会社でも特別徴収されています。

その両方を合わせた額から算出した住民税額が、地方自治体から本業の会社に報告されます。

似たような金額の給料なのに住民税が他の人と違う、と気づかれた場合にバレる可能性があるのです。

しかし、給与所得扱いになっていなければ、給与所得以外の収入は確定申告の際に、住民税の徴収方法を「普通徴収」と「特別徴収」のどちらか、自分で選択することができます。

このうちの「普通徴収」とは、自分で納めるという方法のこと。

ですから、副業の収入が給与所得でない場合は、普通徴収を選べば会社にその分の通知は行きません。

要は、仕事以外にコンビニなどでアルバイトをして給料を得ていた場合はバレる危険性が高く、オークションや転売などで給与以外で自分で利益を得るような副業であればバレる可能性が低いということです。

ただし、自治体によって普通徴収を認めていない場合もありますので、確認しましょう。

もう一つ、普通徴収にしてもバレる場合があります。

毎年5月末までに、従業員が居住する市区町村から会社宛に「特別徴収税額決定通知書」が送付されて来ます。

地方自治体によっては、この通知書にある「主たる給与以外の収入がある人」の項目にチェックをつけて来る場合があるのです。

また、これまで副業の確定申告が必要なのにして来なかった場合。

副業している会社が支払調書を自治体に提出していた場合は、確定申告をしなくても今後は副業分の住民税を含めた住民税額が報告されますので、バレる可能性が出て来ます。

マイナンバーが具体的にどうなるか、まだ決定していない状態です。

今後も色々と変更や追加事項が出て来ると思われます。

詳しいことは税理士や会計士に確認するようにして下さい。

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